特別展「幻の写真家チャールズ・ウィード」情報更新しました

  • 2022.12.14
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幕末の日本を写した写真家といえば、フェリーチェ・ベアトがよく知られています。しかし、近年の研究の進展により、ベアト以外の外国人カメラマンの存在が徐々に明らかになってきました。なかでも、ほとんど一般に知られてこなかった写真家が、アメリカ人のチャールズ・リアンダー・ウィード(1824~1903)です。

ウィードは明治維新の直前、1867(慶応3)~68(慶応4)年に来日したプロカメラマンで、マンモス・プレートと呼ばれる大型のガラスネガを使用してスケール感のある風景写真を撮影しています。しかし、日本を撮った作品の残存例はきわめて少なく、かつ経歴にも不明な部分が多い、まさに「幻の写真家」と言ってよい存在でした。

ところが、2021年、ウィードが撮影したと推定される31枚の風景写真が新たに見出されました。写真は大判サイズにプリントされ、幕末維新期の日本各地(江戸・横浜・鎌倉・長崎)の風景が鮮明かつ緻密に記録されていました。

今回の展覧会では、初公開となる個人所蔵のウィード写真にくわえ、当館と国内機関が所蔵するウィードの作品も展示し、幕末日本の風景を今によみがえらせます。